首・肩・背中のツラさは姿勢のせい? 猫背(巻き肩)を治したい方へ伝えたいこと。

首から背中のツラさで接骨院に来る方は最近増えています。

要因としては、在宅ワークが増えてきているためパソコンと向き合う時間が増えていたり、それによって通勤などが無くなるため動かさなすぎによる運動不足などがあります。


小学生とかでもプログラミングなどの習い事が増えていたり、ゲームを沢山したりなどで首肩にツラさで出ている子も来院して治療しました。


社会人の人でも小学生の子でもツラさがある方に共通しているのは姿勢が悪いという所です。


「姿勢が悪いのは治せるものなの?」



結論から申しますと、姿勢は治せます。 最近流行っている骨をポキポキ鳴らすのではなく理論的にアプローチしていけば改善させることは可能です。

なので今回は首・肩・背中の上半身にツラさがある方へ向けて解説しています。

今回のポイント

・姿勢と上半身のツラさの関係性
・悪い姿勢とはどいういう姿勢なのか?
・姿勢の改善方法

目次

正しい姿勢とは

解剖学的な観点から解説していくと、体には椎骨と呼ばれる骨が存在します。その骨が連結し、頭から骨盤までに位置し、体の軸となります。

この骨の特徴は、S字カーブを描きながら連なっていることです。

理由として、体の軸となっているため体重など負担がかかりやすい場所なので、仮に一直線に連なっていたら荷重がかかりすぎるので骨折などの損傷を起こしやすいです。そのため、S字を描くことで負担を軽減しています。

池田ウンパ

体というのは上手く構成されていますね〜

つまり解剖学的な良い姿勢は背骨がきちんとS字カーブを描いていることです。

といっても外から見て背骨の良し悪しは分からないと思うので、姿勢のセルフチェックをお伝えします。

姿勢のセルフチェック

上記のように壁に背中をつけてみてください。このときに自然に頭・肩・お尻・かかと が壁にくっついていると良い姿勢と呼べます。

なぜ姿勢が悪いとツラさが出てしまうのか

先程述べたように、体は負担がかからないように上手く構成されています。姿勢が良いというのは言葉を言い換えると、体に負担がかからない状態という意味でもあります。

特に上半身では頭が大きく関わってきます。成人の頭は4〜6キロと言われおり、かなりの重さがあります。その頭を支えている姿勢が崩れると、特に首への負担は計り知れないです。

悪い姿勢とは

上半身のツラさに大きく影響を与える姿勢が猫背です。巻き肩とも呼ばれますが、今回は猫背で統一して説明させていただきます。

猫背とは言葉の通り猫のように背中を丸めた姿勢の事を言います。



特徴としては、背中が丸まり首と肩が前方に突き出します。それにより頭を支えている首への負担、肩+肩から背中まで繋がっている筋肉もあるので背中への負担もかかります。

この姿勢の方はレントゲンを撮って、「ストレートネック」と診断される方は多いです。ストレートネックとは首の骨がS字になっておらず真っ直ぐになっている状態をいいます。

ストレートネックはなると治らないという認識の方が多いと思いますが、ストレートネックは悪い姿勢で撮影したらそのように映るだけであって姿勢を改善すればストレートネックも改善されます。

猫背の原因とは

猫背の原因は筋肉のバランスの崩れです。
筋肉には作用がそれぞれあり同じ作用する筋肉もあれば、真逆の作用する筋肉もあります。その筋肉たちによって体はバランスを取っています。


猫背という肩が前に入り込んでいる姿勢は、医療的な言葉で表すと肩関節を内旋(内側に入り込んでいる)した状態になっています。 本来、肩関節は内旋に作用する筋肉と外旋に作用する筋肉がバランスを取り合っていますがこのバランスが崩れることで猫背になってしまうのです。

猫背になるバランスとは

猫背になるバランスとは、外旋に働く力より内旋に働く力が大きい時になります。

内旋に働く力が大きくなるのには色々あり

・内旋に作用する筋肉が硬い
・内旋に作用する筋力が強い
・外旋に作用する筋力が弱い

上記ような理由が考えられます。この中で一番対処しやすいのは「内旋に作用する筋肉の硬さをとる」ことです。

内旋に作用する筋肉を緩めるには

まず内旋に作用する筋肉を理解する必要があります。

内旋に作用する筋肉
・肩甲下筋
・大胸筋
・大円筋
・広背筋

この中で猫背へのアプローチで効果的なのは大胸筋を緩めることです。
理由として唯一、体の前面部にある筋肉であり肩を前方に引き出す猫背への影響が一番強いということ。もう一つは、大胸筋の面積は大きいので緩めると改善効果が高いです。


大胸筋の緩め方(ストレッチ)

1,壁を使った方法

伸ばしたい方の腕の肘を90°に曲げ壁に引っ掛ける。その状態で重心を前にかけ胸を伸ばすのを意識してストレッチをかける。両肩20秒ずつを一日3〜5セットしてください。 イメージはボールを投げるような感じでやると良いです。

2,ストレッチポールを使った方法

ストレッチポールを持っている方はこちらの方が効果的ですので是非使ってください。
ストレッチポールの上に、背骨に沿って仰向けになり寝てください。寝たら、両手を肩の高さで横に伸ばし手のひらを上にしてください。そのまま2〜3分寝ているだけで両肩をストレッチすることができます。

ストレッチポールは色んな使い方がありますが、元々は胸周りを伸ばすために作られたものです。各家庭に一つあると便利です。

ストレッチでの大事な事は↓の記事をご参考にしてください。

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猫背で悩んでいる人が多い理由

猫背になる原因は理解していただいたと思います。なぜ猫背で悩む方が多いのかと言いますと猫背の姿勢での行動が多いからです。

人間というのは癖がつくようになっています。例えば皆さんが足を組むときに無意識に毎回どちらか同じ足を上にして組んでいると思います。このように動作や姿勢というものは癖づきます。

特に腕を前に出して首を下に傾けた姿勢である猫背は日常的にしている姿勢です。
パソコン作業、スマホをいじる、料理、勉強など、どの動作も猫背の状態で行う動きなので自然と癖づいてしまうのです。

そのため上記のような動作の後にストレッチをしていただくと効果的です。悪い癖を体に染み込ませないようにしましょう。

最後に

首・肩・背中のツラさについて書かせていただきました。

このツラさを放置していると、頭痛が出たり酷い場合だと神経を圧迫した神経症状がでる可能性もあります。ケアの仕方も簡単なので実践していただけると嬉しいです。



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