皆さんはマッサージを受けたことありますか?
今はマッサージが身近な時代です。マッサージなどを行うリラクゼーション業界はどんどん拡大してきており、市場規模は2024年には3000億を突破する勢いだと聞いています。
確かに色んな所で60分2980円のマッサージ店見かけるし、温泉施設にも併設されてる所もありますもんね。
そんなマッサージを受けた後にこんな体験したことある方はいませんか?
「次の日からマッサージされた所が痛い」
「筋肉痛みたいな感じがする」
これらを経験した方はマッサージに嫌悪感を抱き、マッサージを受けなくなる傾向にあります。しかしリラクゼーションではないですが毎日、治療の一環としてマッサージしている私からしたら「そんなに気にしなくても大丈夫」と伝えたいです。
しかし、なぜこのような痛みが出るのか理由が分からないと不安になる気持ちは理解できます。そこで今回はマッサージ後に出る痛みの謎を解説していきたいと思います。
今回のPOINT
・マッサージ後に出る痛みとは
・痛みが出る理由
・痛みが出たときの対処法
マッサージ後に出る痛みの正体とは
マッサージ後に出る痛みは「揉み返し」といい、マッサージの刺激によって起こる現象。
この揉み返しはマッサージの仕方や受けての個人差もあり、出る方と出ない方がいます。
私の経験上だと女性に出やすい気がします。
そんな揉み返しですがどうして起こるのでしょうか?
揉み返しが起こる理由とは
揉み返しが起こる理由は筋肉への刺激を与えているからだと言われています。
マッサージは骨や神経というよりは筋肉にアプローチするものであり、アプローチの仕方はマッサージの種類によっても差はありますが基本的に筋肉を押したり、動かしたりして筋肉を緩めます。
マッサージで筋肉に刺激を与えた際に、ミクロ単位で筋繊維を損傷してしまうときがあります。これが痛みとなり俗に言う揉み返しとなります。
これだけ聞くと
「筋繊維を損傷ってマッサージに行くのは悪いことなんじゃないか…」
と思う方もいるかもしれませんが、そこまで心配する必要はありません。
揉み返しの原理と同じものだと一般的なのが筋肉痛です。筋肉痛も筋肉の使いすぎで筋繊維が損傷して起こる痛みのことをいいますが、筋肉痛と聞くとそんな悲観的にはならないんではないでしょうか?
揉み返しはどのくらいで治るのか?
揉み返しは上記で述べたように筋肉痛に近いものです。そのため通常なら早い人だと発症してから1日、長い人でも3日あれば改善していくでしょう。
しかし損傷範囲が広かったり、損傷部位が神経に近く神経が過敏になりやすい状態だと長く痛みが出るケースもあります。そのようなときには、一度病院に相談するというよりは接骨院に行くことをオススメします。
理由としては、整形外科だと湿布もらうか酷い所だと何も処置無しで帰らせれるなどあまり良い対応してくれません。※整形外科によります。
接骨院の場合だと、電気治療や温熱治療などの物理療法やマッサージなどの手技療法をなど手厚い治療をしてくれるので満足感も高く治りも早くなります。
接骨院と整形外科の違いについて気になる方は下記の記事をご参考に。
揉み返しを早く治すには?
1,体を温める
揉み返し程度の痛みなら、血流を良くしてあげると早く治りやすいです。
体を温める行為は血流を良くすると共に、筋肉の柔軟性を向上する作用もあります。どちらも揉み返しを取るには大事になってくるのでしっかり温めてあげてください。
温め方としては痛い所にカイロを貼るまではしなくいいです。お風呂でしっかり湯船に浸かっていただければ大丈夫です。お湯の温度は気にしなくてもいいので、いつも湯船に浸かっている方はいつもより長めに使ってあげたほうが効果が高いです。
一番のオススメはサウナでの温冷交代浴をすること。
サウナで温めて、水風呂で冷やしてを繰り返すと血管が収縮と弛緩を繰り返すためポンプ作用により血流が一気に良くなります。
2,ストレッチを行う
先程の血流をよくするためにも行ってほしいのがストレッチです。ストレッチとは英語で「strerch」と表記し、意味は「引き伸ばす、伸びる」があります。
ストレッチにも色々種類がありますが静的ストレッチを行って欲しいです。静的ストレッチには筋肉の柔軟性を高める効果やリラックス効果があります。 柔軟性を高めることで血流も良くなるのでストレッチは効果的です。
揉み返し時のストレッチのやり方(腰の場合)
- 椅子に座ります。
- 座位の状態から腰をゆっくり前に倒したり左右に捻りましょう。
- その状態を20秒キープします。
- ゆっくり状態を戻します。
2〜4を1日の間に3セット行いましょう。注意点は痛い所まで倒したり捻ったりしない事。ストレッチは気持ちいい所まで伸ばせれば大丈夫です。
揉み返し時のストレッチのやり方(首の場合)
- 椅子に座ります。
- 座位の状態から首をゆっくり上下左右に動かしましょう。
- その状態を20秒キープします。
- ゆっくり状態を戻します。
2〜4を1日の間に3セット行いましょう。首の場合は湯船に浸かりながらストレッチを行うことが可能なので是非やってみてください。
3,低周波治療器を用いる
血流を良くするためには電気の力を使うこともオススメします。電気といっても電量や電圧によって種類は様々あります。その中で低周波を当ててあげるのが一番効果的です。
低周波がどういうものかといいますと、接骨院や整形外科にいったことある人だと一度は受けたことあるんじゃないでしょうか?
上記のような機械で、筋肉が一定のリズムで勝手に動く電気治療になります。
筋肉に電気刺激を与えると筋肉は収縮し、刺激がなくなると筋肉は弛緩します。この性質を利用して電気を一定の間隔で当てることで筋収縮を強制的に繰り返し筋肉を動かします。それによって血流が良くなり揉み返しが取れやすいです。
「この方法するならわざわざ接骨院か整形外科にいかないといけないの?」と思った方はいると思いますが安心してください。低周波治療機は家庭用の物の販売もしています。
パッドの数や性能などで値段に差が出ます。中には安すぎるものもありますが長く使いたいのであれば、安すぎないものを購入することをおすすめします。理想は4000円以上のものであれば問題ないでしょう。
最後に
皆さんは揉み返しについて理解できましたでしょうか?
治療する立場からの意見としては揉み返しが出ることは悪いことではありません。むしろ筋肉にしっかりアプローチできた証拠にもなります。
しかし、揉み返しが嫌いな方は多いということも知っております。揉み返しが出たからもう二度と行きませんと患者さんに言われた過去もあります。
そういう過去も含めて、揉み返しへの理解を高めて欲しい+揉み返しを出した人を悪く言わないで欲しいという意味を合わせて今回の記事を書きました。是非理解していただけたら嬉しいです。