最近注目を集めているPNFストレッチとはどんなものなのか?メカニズムからやり方まで教えます。

突然ですが皆さんはストレッチをしていますか?

ストレッチにはやり方によってはケガの予防からリラックス効果まで発揮する優れものです。
そんなストレッチの重要性が認知されてきており、最近ではストレッチ教室やストレッチのみかけてくれる専門店も増えてきているくらいです。


そんなストレッチですが以外にも種類があるなかで最近注目されているが「PNFストレッチ」です。
聞き馴染みのない方は多いと思いますが歴史は深くPNFストレッチの原理自体は1940年前半で判明していました。


接骨院の先生をしている私からもオススメしたい「PNFストレッチ」。今日はこのストレッチのメカニズムを理解してもらいつつ、やり方から注意点を解説させていただきます。

今回のポイント

・PNFストレッチとは?
・PNFストレッチのやり方とは?


目次

PNFストレッチとは

PNFストレッチとは神経にアプローチしながら行うストレッチの事をいいます。

これだけだと意味が分からないと思うのでまずはPNFの意味から説明します。

PNFとは

PNFとは「Proprioceptive Neuromuscular Facilitation」の略であり日本語にすると固有受容性神経筋促通法になります。

固有受容性神経筋促通法…?? 1つずつ理解していきましょう。



まず人間には固有受動覚というものが存在します。
固有受動覚とは元々備わっている筋肉や力関係に関わる感覚の1つであり力の入れ具合、バランスを保つ、重力に逆らう動作(抗重力姿勢)などをコントロールすることができます。

固有受動覚は固有受動器というセンサーのようなもので感知し、脳に情報を送ります。固有受動器は筋肉や腱に存在しており、筋肉や腱の張力などを感知します。


つまりPNFストレッチとは固有受動覚を利用して行うストレッチのことを言います。

固有受動覚を利用することによって通常のストレッチより効率良く筋肉を伸ばすことができます。


PNFストレッチのやり方

今回は分かりやすいハムストリングス(太ももの裏)で説明します。
PNFストレッチは大きく分けると2種類あり、それぞれ異なる固有受動覚を利用して行います。

ホールドリラックス

1, 下記の図のように2人1組で行い、ハムストリングスのスタティックストレッチを30秒かけます。

Tarzanより参照

2, ストレッチされている人はハムストリングスに力を入れるイメージで矢印方向に力を入れ、サポートの人はその位置をキープするように力を入れて30秒行います。(等尺性収縮)

3, その後もう一度スタティックストレッチをかけると最初よりストレッチがかかりやすいです。

ホールドリラックスは「1b抑制」を利用したストレッチになります。

1b抑制とは腱にあるゴルジ腱器官によって引き起こされ、腱が伸長されるとセンサーであるゴルジ腱器官が情報を伝達し、伸長された筋肉を弛緩する反応の事を言います。


コントラックションリラックス

1, 下記の図のように2人1組で行い、ハムストリングスのスタティックストレッチを30秒かけます。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: 09-3-w1280.jpg

2, ストレッチされている人はハムストリングスと逆の作用の大腿四頭筋(太もも前)に力を入れるイメージで矢印方向に力を入れ、サポートの人はその位置をキープするように力を入れて30秒行います。(等尺性収縮)

3, その後もう一度スタティックストレッチをかけると最初よりストレッチがかかりやすいです。

コントラックションリラックスは「相反抑制」を利用したストレッチになります。

相反抑制とは主働筋が収縮すると拮抗筋が弛緩するという反応の事を言います。このケースだとハムストリングスの拮抗筋である大腿四頭筋が収縮したので、相反抑制によりハムストリングスが弛緩したということです。

PNFストレッチのメリット

PNFストレッチの最大のメリットは通常のストレッチよりも高い効果が望めるということです。

固有受容覚を利用していることによって筋肉の弛緩した状態でストレッチをかけることができるため、効率よくストレッチができます。そのためスポーツ前後や就寝前など多岐に渡る場面で役に立ちます。

PNFストレッチのデメリット

PNFストレッチのデメリットは2つあります。
1つ目は1人では行えないことです。

PNFストレッチをする際に抵抗をかけることが必要になります。そのため腕などなら可能ですが、ハムストリングスや大腿四頭筋など足回りの大きな筋肉は1人で行うことができません。


2つ目は知識が無いとできないです。

PNFストレッチを行うにあたって大事になるのは筋肉の知識です。コントラックションリラックスを行う場合には拮抗筋も理解していないといけないため知識が無いと行うことができません。

こういうデメリットがある中でオススメしたいのが、ストレッチ専門店で行ってもらうです。
理由として、ストレッチ専門店では上記で悩む必要がありません。

・店舗の先生がストレッチを行ってくれる
・知識ある専門スタッフが行ってくれる




最後に

PNFストレッチについて理解できましたでしょうか?

PNFストレッチは、元々ポリオという体に麻痺が残る病気へのアプローチとして発見されたPNFをストレッチと組み合わせたものであり医療から派生したものなので権威性も高いです。

私も高校の部活で顧問が教えてくれました。最初は意味も分からずやっていましたが効果は感じていました。今後PNFストレッチはどんどんメジャーになっていくと思います。そんな時に学生時代の私と違って、メカニズムや意味合いを知って取り組んでもらいたいと感じたため今回の記事を書いてみました。 是非ご参考にしてください。

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