柔道整復師はやめといた方がいい? 柔道整復師はブラックなのか、実体験を元にお話します。

私が知り合いに、柔道整復師という資格を持っていて接骨院に勤務している事を伝えると

「接骨院ってブラックなんでしょ」
「結構大変って聞くよね」

などの言葉を貰います。世間ではそのようなイメージが付いていることに驚きました。

そこで今回は柔道整復師は本当にブラックなのかをお話させていただきたいと思います。これから柔道整復師を目指している方に実態を知ってほしいので、ありのままを伝えていきます。


目次

結論

新卒から5年間、接骨院で働かせていただいた経験を元に申しますと柔道整復師(接骨院勤務)はブラックです。といっても、全ての面がブラックな訳ではありませんので、何がブラックなのか項目ごとに説明していきます。



ブラックなポイント① 労働時間

強制労働のイラスト

労働時間がとにかく長いです。診療時間が朝から夜までやっているので必然的に長くなります。病院では早番、遅番などシフト制を取り入れている所は多いですが、接骨院ではそこまで人数を多く雇って運営している所は少ないので、1日中いることになります。

  • 使用者は、原則として、1日に8時間、1週間に40時間を超えて労働させてはいけません。
  • 使用者は、労働時間が6時間を超える場合は45分以上、8時間を超える場合は1時間以上の休憩を与えなければいけません。
  • 使用者は、少なくとも毎週1日の休日か、4週間を通じて4日以上の休日を与えなければなりません。

    厚生労働省hpより

上記の通り、労働時間は労働基準法によって定められています。
従って、一般企業の方は9:00〜18:00(休憩1時間)のような8時間の労働時間が平均となっています。

しかし、私はの労働時間は9:30〜22:00(休憩時間1時間30分)となっており、11時間の労働時間となっています。診療時間が10:00〜20:00ですが準備や片付けやミーティングを含めるとこのくらいの時間になります。

一般企業の方と3時間の差があるので、1週間単位で15時間多く働いています。約2日分多いということになるので、どれだけ多く働いているかお分かりいただけたと思います。

ブラックなポイント② 給料

給料袋のイラスト

新卒での平均給料は額面で20万前後と言われており、年収だと250万前後程度です。
20代だけで見ると給料は20〜25万 、年収は300万前後となります。

金額だけ見ると一般企業と大きな差は無いように見えます。実際、20代での一般企業の平均年収は340万と言われているため、そこまでブラックには見えません。

しかし、先程も申したように労働時間が長いので時給換算してみると(給料25万、20日勤務と仮定して)

一般企業の場合
250000÷20=12500(日給)
12500÷8=1562(時給)

柔道整復師の場合
250000÷20=12500(日給)
12500÷11=1136(時給)

時給換算すると426円の差があります。たった426円かと思いますが仮に一般企業と同じ時給で働いたとしたら

426×11=4686(1日での差)
4686×20=93720(1ヶ月での差)

ここまで差が出ます。こうみるとブラックだなと思えますね(笑)


更に注目していただきたい所は賞与です。以下の記事でも記載させていただいていますが、柔道整復師の賞与事情はシビアです。

20代の平均年間賞与は約60万と言われています。そんな中私はありがたいことに平均を下回っていますが40万程いただけています。
周りの学生時代の同期に話を伺ってみると賞与が無い所もあります。賞与が無い所は給料が他より少し多いですが年単位でみると賞与ありの所で働いている人の方が年収は高いです。
その他にも、もらえているが賞与が2万の友達もいました。柔道整復師は職場によって差が激しすぎます。

ブラックなポイント③ 休日日数

エアーソファーのイラスト

一般企業では完全週休2日制の所が主流です。近年では働き方改革が推奨されており、週休3日制の企業も出てきています。

しかし、私の勤務している接骨院は週休2日制です。「え?一般企業と一緒じゃん」と思った方もいると思いますが、完全週休2日制と週休2日制は違います。

完全週休2日制…1年を通して、毎週2日の休みがあること。

週休2日制…1年を通して、月に1回以上2日の休みがある週があり、他の週は1日以上の休みがあること。


つまり、週休2日制だと1回しか休みがない週があるということです。実際に私も月に1,2回は週1休みで働いています。理由として人材不足なため、完全週休2日制を行うことが不可能な状態だからです。休みが1日少ないと疲労度が大分変わってきますので、体調を崩しやすかったりとデメリットが多いです。

休みの曜日は一般企業だと土日ですが、接骨院は土曜診療を行っている所が多いため土日休みは難しいです。従って、日曜と平日どこか1回という形になるので友達と予定合わせて遠出することは中々できません。



休日でのポイントとして有給休暇が私の実体験では1番衝撃を受けました。

  • 使用者は、労働者が(1)6ヶ月間継続勤務し、(2)その6ヶ月間の全労働日の8割以上を出勤した場合は、10日(継続または分割)の有給休暇を与えなければなりません。
  • 6ヶ月の継続勤務以降は、継続勤務1年ごとに1日づつ、継続勤務3年6ヶ月以降は2日づつを増加した日数(最高20日)を与えなければなりません。

    厚生労働省hpより

労働基準法により上記のような決まりがあるので、一般企業ではこれに伴った有給休暇を与えています。

しかし、私は基本的に有給休暇はありません。体調不良や葬式などどうしようもない場合は休むことが可能ですがそれ以外では有給休暇は存在しません(笑)

先程も述べたように、人材不足なため有給休暇で休ませる余裕が無いためと考えています。

最後に

今回の記事は私の勤務地のブラックな部分を書かせていただきましたが、私は職場が大好きです。
確かに大変な所も多く一般企業に勤めている友達と比較して憂鬱になったこともあります。しかし、それ以上に治療技術や知識、経験など得ているものの方が大きいので最近はしょうがないと割り切っています。

接骨院以外でも美容院や料理関係などの技術職は大変なことが多いですが、そこで培った技術を後に自分の店で発揮できる所を想像すると頑張れます!

これから柔道整復師を目指そうとしている人がいたらブラックなのはしょうがないくらいの気持ちでこの世界に入ってきてほしいです。

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