柔道整復師になるには、まず専門学校か大学で柔道整復師過程を学ぶ必要があります。最終的にはどちらでも柔道整復師になれますが、学び方や生活スタイルなど違いはあります。
入学してから「やっぱり、専門学校(大学)にすれば良かった…」と後悔してほしくありません。となると入学する前にこれらの違いを理解しておきたいですよね。
そこで今回は、専門学校と大学の違いを互いのメリットから解説させていただきます。
この記事を読み、それぞれの特徴を理解して自分にあった進学先を見つけていただけると嬉しいです。
専門学校と大学の違い
専門学校 | 大学 | |
通年年数 | 3年 | 4年 |
学校数 | 88 | 15 |
学費 | 400万前後 | 650万前後 |
図でわかるように通年年数は専門学校が3年、大学が4年です。これは他の医療系国家資格と同じとなっております。
学校数には大きな差があります。理由として、歴史は古さが関係しています。1番最初にできた専門学校は1953年設立といわれており、1番最初にできた大学が2004年設立を踏まえると差は歴然です。
学費の差については年数の差もありますが、大学では私立のみとなっているのも理由の1つです。
専門学校のメリット
①早く、安く柔道整復師過程を取得できる
専門学校では、資格を取ることに特化した授業カリキュラムになっているので3年で取得できます。なので、いち早く現場に出たい人にはおすすめです。
ダブルライセンスを取る場合も最短3年で取得できます。学校によりますが例えば鍼灸の資格を取りたい時、柔道整復師過程と並行して3年で取ることもできます。それだと同時期に国家試験があり大変だという方のために、2年時から鍼灸過程をスタートして合計4年でダブルライセンスを取ることも可能です。大学と同じ通年年数で2つ資格を取れるのは大きな強みですね。
更に学費も大学より安く抑えられるのが特徴で、更に学費支援制度も豊富です。社会人支援制度や他の医療資格保持者支援制度など入学しやすい形になっています。
②自分の生活に合わせて授業を受けられる
大学では1限から5限まである中で授業を組み込んでいくのに対し、専門学校は午前~昼間に授業がある昼間部と夕方~夜に授業を受ける夜間部があります。これにより空いている時間がしっかり確保できるので、働きながら通学したい社会人の方や、学費やアルバイトにも力を入れて生活費を稼ぎながら通学したい学生にはおすすめです。
③接骨院、整形外科の就職に強い
専門学校にも大学にも就職支援をしてくれるキャリアサポートがあります。大学は他の学部の人たちもいるので全ジャンルの仕事に対応しているのに対し、専門学校は柔道整復師や鍼灸など医療系に特化しているので就職支援も強いです。
④色んな人と交流できる
専門学校には色んな人が入学してきます。高校卒業して入る人、鍼灸の資格を取得しダブルライセンスを目指し入る人、脱サラして入る人など様々です。
こうような人たちと同じ環境で勉強していくと色んな話や経験を聞くことができいい刺激を得ることができます。
大学のメリット
①専門以外の事も学べる
大学では専門的授業以外にも選択制ですが学ぶことができます。
理由として4年制で時間にもゆとりがあり、同じキャンパスに他学部があるからです。
私も大学で柔道整復師過程を学びましたが、将来の独立開業を見据えて医療保険の授業や経済学部に混じって経営学の授業を受けていました。
他にも体育やアロマテラピーなど楽しい授業もたくさんありました。
②進路の幅が広い
進路として接骨院、整形外科が大多数を占めますが大卒資格を使い一般企業や公務員になる方もいます。
学校に入学して、柔道整復師に向いてなく別の進路に行きたいと考える人は少なからず出てきます。そういう時専門学校では別の学校に入り直す人もいるそうですが、大学ならそのまま他の分野の就活できるので進路の幅が広くなっています。
学校によっては体育教師過程を取得できる学校もあるので教師になる人もいます。
③キャンパスライフを楽しめる
専門学校のように勉強するだけべはなく学生らしくキャンパスライフを楽しむことができるのが特徴です。
因みに私は空きコマなど時間があるときには、学校にあるジムやテニスコートや卓球場を借りて体を動かしていました。授業が終わったら、サークルで他学部の人たちと交流を深め、その後バイトに行くといういかにも大学生という生活をしていました。
よくある質問
Q,専門学校と大学だと初任給など給料に差はあるの?
A,差はありません。求人する側はあくまでも柔道整復師を求めているので、そこまでの過程は関係ありません。
因みに給料で差がつくのは資格の数です。資格手当というものがあるので柔道整復師だけの人よりも柔道整復師+鍼灸師の資格がある人の方が資格手当の分給料が高くなる傾向にあります。
Q,専門学校と大学だと入学の難易度は違うの?
A,難易度に大きな差はなくどちらも難しくありません。
まず専門学校の場合は、一般入試だと国語の試験を行う所もありますが基本的に面接と作文が試験内容になります。
大学の場合は、一般入試だと主要科目から2~3教科選んでの試験となっており、AOや推薦だと専門学校同様で面接と作文が多いです。
今まで入試で落ちた人は聞いたこと無いのでしっかり対策すれば問題ないと思われます。
Q,専門学校と大学だとどちらの方が国家試験に合格しやすい?
A,大きな差はありません。
ではホームページに国家試験合格率100%の所にいけば合格するかというとこれも違います。どこの学校も最終学年時に卒業試験があります。この卒業試験に受かれば無事卒業でき国家試験を受けることができるのですが、難易度が国家試験、またはそれ以上と言われています。チャンスは2~3回ありますが全員が受かることはほぼ無いです。従って、受かるであろう人でしか卒業させていないので合格率が高くなっています。どこの学校に入ろうと自分の努力次第です。
まとめ
専門学校がおすすめな人…「経済的負担を少なくし勉強したい方」「すぐに現場に出て活躍したい方」
大学がおすすめ人…「幅広く勉強したい方」「進路を慎重に選びたい方」
それぞれの特徴は理解できましたでしょうか?
更に学校によって、ダブルライセンスで取得できる資格の違いや、トレーナーなどの就職に強い学校など細かく違う所もあります。ですので、このサイトの情報を元に専門学校か大学を決めていただいて、そこからどこの学校行くかを資料請求やオープンキャンパスなどに出向き進学先を決めていただきたいです。